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調達手段

 1 中小企業の資金調達手段の現状
先に述べたように、多くの中小企業は金融機関を介した資金調達、いわゆる「間接金融」に依存しています。財務省の統計によれば、中小企業の資金調達に占める間接金融の割合は、1990 年代を通じて資金調達全体の 47%と半分近くを占める状態が続いていました。一方、一部の中小企業には、資金調達における信用リスクの担い手を金融機関以外にも広げたり、大企業の資金調達に導入されている直接金融を検討します、といった動きがあります。中小企業の資金調達においては、大企業と同様に間接金融から直接金融にシフトしていくべきではないかという有識者の意見や、直接金融の実施経験はないが今後は利用したいという中小企業が 2 割程度存在するといった中小企業庁の調査もあります。しかし、中小企業が金融市場において直接資金を調達する場合、株式公開を行う上で重要な「企業の財務内容を開示する体制」が整備されていないなど、直接金融を行う際の高いハードルを克服できていないことも指摘されています。また、実際に直接金融を導入した中小企業はほんの僅かであるという調査結果も提示されています。他方、最近の間接金融において、各金融機関が様々な中小企業向け融資を用意するなど、融資の選択肢多様化の傾向が見られるようになりました。
2 間接金融に代わる新しい資金調達手段の広がり
以上のように、間接金融、直接金融双方による中小企業の資金調達において課題が生じている現状をふまえ、様々な公的機関、民間機関が新たな資金調達手段を用意したり、中小企業において他の金融手法を使った資金調達手段の導入に向けた検討を行う、などの動きが見られます。その例として、中小企業に特有な互助的精神や連帯意識を有効に利用した少人数私募債(縁故債)やグループ金融、プロジェクト・ファイナンス、日本銀行の資産担保証券買い取り、東京都や大阪府の地方自治体に見られる債権の証券化の動向、および国の売掛債権担保融資保証制度を紹介します。

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